JABMEEからの新型コロナウイルス対策の提案(2020年3月)

新型コロナウィルスの感染拡大に対して、建築設備における感染への対応として、以下の提言をいたします。

 

建築設備は建物毎に最適な設計がされていますが、運用方法を変えることによって、さらに感染予防に貢献することが出来ます。

  1. 空調設備には快適な温度・湿度の維持とともに、換気(外気導入)の機能があります。在室者がいる場合は、必ず空調を運転して下さい。また、外気が清浄で導入量を調整できる場合は、可能な限り最大の外気導入量を確保して下さい。
    注)・但し、エアコンのように外気導入の機能が無い場合は、窓開けや換気扇による外気導入を別途、行う必要があります!
        ・また、座席配置の工夫(対面での着席や隣りあわせの着席を避けたり、出社のローテーション[人員密度減]、チーム別での室の割り当て[空調ゾーン
        を分けて配置])と合わせての実施が有効です。
        ・VAV(変風量)方式の空調は熱負荷に比例して成り行きで外気導入が減ってしまう場合もあるので、省エネ対策で低めの設定をしている最小開度を
        見直すことも有効です。
        ・HEPAフィルター搭載の空気清浄機の導入も有効です。
        ・空調・換気装置は通常よりも長時間の運転、あるいは終日の連続運転をご検討下さい。
  2. 窓が開く建物では、窓開け換気を励行して下さい。
    注)換気の効果を高めるためには、水平方向もしくは垂直方向に通風経路が形成される様、複数の窓を開けることが有効です!
  3. 空調機のフィルターは正しくメンテナンスして下さい。
    フィルターを汚れたままにすると目詰まりにより、換気風量の低下を招きます!また、より高性能な適合品にグレードアップすることも有効です。
  4. 手洗いに充分な水量が出るように、水栓を調整して下さい。また、水石鹸はこまめに補充して下さい。消毒液を適所に配置してください。
  5. 大便器は蓋を閉めてから流して下さい。また、トイレの換気扇は停止しないようにして下さい。トイレの窓を開けると居室へ空気が逆流する危険があるので、注意が必要です。
  6. 状況に応じて、冷水器、給水器、パントリー、コーヒーステーションの運用停止をご検討下さい。
  7. 照明その他のスイッチを無接触型に変更することも有効です。
  8. UVGI(紫外線殺菌装置)の導入も有効とされています。
  9. その他、建物毎に様々な対処方法が考えられますので、建築設備士などの専門家へご相談下さい。
    また、建築設備の施工現場においては、
    1.換気の促進
    2.マスク、手袋の着用
    3.検査等の実施にあったては、遠隔作業、画像活用などの検討
    4.様々な事態を想定しての事前準備
    などが、有効です。
この提案についての会員皆様の活発なご議論を期待します。ご意見は、info@jabmee.or.jpにお寄せください。

新型コロナウイルス感染対策事例調査について(2021年8月)

当協会では本年2月から3月にかけ、会員企業等に対して、新型コロナウイルス感染に対する建築設備技術面において実施あるいは提案した対応方策事例を調査いたしました。

このたび本調査の結果を取りまとめましたので、以下のとおり公表いたします。
本調査結果が建築設備技術者の皆様のご参考になれば幸いです。
新型コロナウイルス感染対策事例調査結果(PDF)
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