JABMEE TEC
(Product×Learning)

掲載・更新日:2023年11月10日

日本BAC株式会社

①氷蓄熱システム・②Nexusモジュールハイブリッドクーラー

①氷蓄熱システム

氷蓄熱システムは、今なお食品工場の加工プロセスにおいては凍らない、そして限りなく0℃に近い最も安定したチルド水として採用されているが、空調用の新規案件においては東日本大震災以降全国の原子力発電が停止し蓄熱調整契約等による電力料金メリットが縮小されたことにより導入が極端に減少した。
今後の展望としては氷蓄熱システムの特徴(瞬発力やバッファー)を最大限に生かした分野での採用をめざす。瞬発力の応用としては予冷運転時間の短縮が上げられ直ぐに必要温度の冷水を供給する事が可能である。一般的な冷凍機の運転と比較すると所要時間は約1/4程度となる。又、バッファーの効力は災害対策であり停電が発生した際、消費電力の小さな放熱ポンプを運転するだけで空調や冷却を継続できる(ポンプ系統は非常電源系統とする)非常災害時には蓄熱槽の水を生活用水(トイレ用など)や消化用水として活用する事が可能である。
更に、電力需給逼迫による節電要求に対しては節電要求の時間帯は、放熱ポンプを運転するだけで空調や冷却を維持できるため支障きたすことなく要求を受け入れる事が可能である。そして更なる展望としては、蓄エネルギーシステム(蓄えて調整する)としての採用である。

世界的テーマでる脱炭素においては太陽光発電等再生可能エネルギー(以下再エネ)の導入が必要不可欠であるが天候により出力変動が生じ需給がアンバランスとなる欠点がある。その影響により周波数が乱れ大規模停電の発生を招く可能性があり余剰電力は系統に流す事が不可能となる。現状は九州地区をはじめ全国的に再エネの出力制御が行われているのが実態であり、再エネの有効活用としては出力制御の抑制がカギとなる。その対処方法としては余剰電力を吸収する調整システムの導入であり氷蓄熱システムは太陽光で発電された電力を熱へ変換し蓄熱(上げDR)必要に応じて放熱(下げDR)するこができる画一された技術である。
導入効果としては電力の安定供給はもちろん、環境やエネルギーに配慮した取り組であるSDGsとしての企業イメージの確立、取引競争原理の優位性及び投資マネーの獲得であるESG投資、余剰電力の有効利用によるランニングコストの軽減、そして省エネルギー効果が上げられる。氷蓄熱システムはこれらの蓄エネルギーシステムとしての導入効果により空調用氷蓄熱システムは既設システムの更新そして今後の新築案件での採用、食品工場の加工プロセス冷却においては既存市場の維持と新市場の拡大を目指す。
注釈写真-2-3

Nexusモジュールハイブリッドクーラー

Nexusモジュールハイブリッドクーラーは、国内初の湿式と乾式を兼ね備えたハイブリッド式クローズドシステムの冷却装置とし様々な特徴を有する。
熱交換器は従来のコイル形式に対してプレート式を採用しており熱交換表面積は従来機に比べ約280%(体積比率は約50%とコンパクト設計)を有し熱交換率に優れており空冷運転においてもある程度の冷却能力が確保できる。したがって災害等により断水が生じても運転持続が可能であるため非常用発電機対応等BCP対策としての用途が期待できる。
又、ユニットはモジュール方式を採用しており最大6連結まで可能である。容積は従来機に比べ約50%、設置面積は約60%とコンパクトな設計でありユニット単位ではエレベーターによる搬入も可能である。又、揚重作業費の削減効果及び更新工事の簡素化を図ることができる。
更に、独自の制御システム(アイパイロットシステム)の搭載により最適な運転パターンの指令機能やファンモータの回転数制御、水質管理システム(自動ブローシステム)等を有するオールインワンにより外部による制御機能を割愛することができる。更にECファンシステム(ECモーターにてプラグファンを直接駆動させるシステム)の採用により高効率化やメンテナンスの簡略化が図れる。

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