HASP

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HASPについて

HASPは、建築空間の室温・室湿度や熱負荷を算出するとともに、空調に係るエネルギー消費量を評価することを目的として整備された我が国の代表的な熱負荷・空調システム計算プログラムです。ここで公開するHASPは以下の3つのプログラムから構成されています。

■HASP/ACLD/8501
本プログラムは建物の熱応答を計算します。このプログラム単独で使用されるものではなく、HASP/ACSS/8502と一体となって用いられるように設計されています。

■HASP/ACSS/8502
空調システムの期間消費エネルギーを計算します。HASP/ACLD/8501あるいはNewHASP/ACLDにより計算された室の仮想連続負荷と、機器構成や機器仕様、制御方法、運転スケジュール等から毎時の運転シミュレーションを行って機器が消費するエネルギーを求めます。

■NewHASP/ACLD
HASP/ACLD/8501の機能拡張を図ったプログラムです。HASP/ACSS/8502との連成計算の他、このプログラム単独で間欠負荷計算を行うことができ、また最大熱負荷計算、多数室計算等に対応しています。

バージョンアップについて

2012年にJABMEEよりHASPに関する3つのプログラム、すなわち、HASP/ACLD/8501、HASP/ACSS/8502、およびNewHASP/ACLDを公開してからかなりの時間が経過しました。この間、若干のバグ修正は行ったものの、機能の更新は行われませんでした。
今回、NewHASP/ACLDについて、海外の気象データへの対応を主とした機能拡張を行い新たに公開することになりました(HASP全体のバージョンとしてはVer1.20、NewHASPのバージョンとしてはVer.20200403版となります)。具体的な修正点は以下の通りです(詳細はNewHASP/ACLD操作マニュアルを参照してください)。

① 拡張された気象データフォーマットへの対応
② 海外の気象データへの対応
③ 特別日の指定可能日数の拡大
④ 人体発熱のうちの顕熱比率の指定方法の追加
⑤ 冷暖モードの指定方法の追加

前バージョンまでは標準時子午線が東経135°で固定、太陽位置や壁面等の日照面積率の計算を5時から20時までしか行っていない等の制約から、実質的に国内の気象データしか適用することができませんでしたが、今回の改定により、WEADAC※1による世界気象データ等に対応できるようになりました。
今回のバージョンアップにより、入力データフォーマットと気象データフォーマットの拡張を行いましたが、前バージョンの入力データ、気象データもそのまま使うことができる上位互換を図っています。

※1 WEADACは、株式会社気象データシステムから販売されている、世界気象データを生成するプログラムです。

ダウンロード

ダウンロードの前に、以下の使用許諾書をお読み下さい。下の「ダウンロード」のボタンをクリックすると、プログラム「HASP」(ダウンロードされたファイルのうち、フォルダHASProot/HASPの下のファイル・フォルダ群)および「付属データ」(フォルダHASProot/Dataの下のファイル・フォルダ群)の2種類が同時にダウンロード(無償)できます。
これらを利用するためには、それぞれ対応する以下の2種類の使用許諾書の全ての条項に同意し、かつユーザー情報を入力していただく必要があります。

※旧バージョン(Ver.1.10, 2013年1月)のダウンロードをご希望の場合は、事務局までお問合せください。
(旧バージョンの使用許諾書はこちら

HASP使用許諾書 (Ver1.20, 2020年4月)

第1条 定義
一般社団法人建築設備技術者協会(以下、JABMEE)が提供するHASP/ACLD/8501, HASP/ACSS/8502, NewHASP/ACLDのソースプログラム、実行形式、マニュアル、テスト用入出力データを総称してHASPと呼ぶ。

第2条 目的
本使用許諾書は、配布元(JABMEE)と利用者との間の、HASPの利用に関する使用許諾等について必要な事項を定める。

第3条 許可事項
1.HASPの使用または改変は自由に行うことができる。また、HASPを用いて計算サービスを有償または無償で行うことを妨げない。
2.HASPは、第6条の条件に従って再配布することができる。

第4条 著作権
HASPの著作権等の知的財産権はJABMEEに帰属する。HASPに改変を加えた場合、新たな改変部分については改変者の著作権を認める。ただし、ソースコードの注釈を用いて、新たな改変部分が特定できるように正しく明示された場合に限る。また、単なるプログラム言語の置き換えや、計算結果に影響しない無意味なコードの追加等については改変による著作権を認めない。また、HASPのうち、連立一次方程式に関するサブプログラム「LAPACK_dgesv.f」の著作権および許諾条件については該当するソースコードの記載に従うものとする。

第5条 免責事項
JABMEEは、HASPまたはその改変版にエラー・バグ等の不具合がないことを保障しない。また、HASPまたはその改変版の使用に起因して、利用者または第三者に生じた損害に関して原因のいかんを問わず一切の責任を負わない。さらに、質問に対する回答、補修、保守について義務を負わない。

第6条 再配布
再配布を行う際の条件を以下に定める。
1.実行形式のみではなくソースコードを再配布する。
2.再配布する場合にはそのバージョンを明記の上、HASPの再配布であることを目立つような方法で示す。また、改変を加えた上で再配布する場合にはそのバージョンを明記の上、改変が加えられていることを目立つような方法で示す。
3.新たな改変を行った上で再配布する場合には、新たな改変部分が特定できるようにソースコードに注釈を施す。注釈には、改変の日付、改変主体の名称を含むものとする。
4.改変を行わないでHASPを再配布する場合は無償とする。HASPに改変を施すことによって第4条に示す新たな著作権が発生した場合において、再配布の際の有償・無償は自由とする。
5.HASPに改変を行って再配布する場合のプログラムの呼称について、JABMEEの許可がない限りHASPという単語を含まない名称とする(この際大文字と小文字を区別しない)。
6.再配布元は、再配布先との間で、ここに掲げる文章と同一の条件のもと使用許諾契約を結ぶものとする。その際、プログラム名称や配布元の名称について必要な修正を行う。ただし、下記については、この使用許諾書のHASPに関する記述をそのまま残した上で必要な記述を追加する。
(1)第1条のHASPの定義
(2)第6条2項、同5項、同6項のHASPに関する記述
(3)第8条のHASPに関する記述

第7条 本使用許諾の範囲
HASPを、別のプログラムと一緒に再配布する場合には、HASPのオリジナルを含むプログラム単位(ファイル)についてのみ、この使用許諾条件を適用する。HASPのオリジナルを全く含まないプログラム単位については本許諾条件のHASPには該当せず自由に許諾条件を設定できる。ただし、HASPとその他の部分が明確に特定できるように明示した上で、それぞれの許諾条件を設定し、HASPに関わる部分については本許諾条件に従って自由に改変、使用または再配布ができるようにしなければならない。

第8条 その他
1.HASPまたは改変版を利用して論文、Web、マスメディア等を通じて発表する場合は、HASPを利用したことを明記する。ただし、HASPに改変を加えて利用した場合には改変が加えられていることを付記する。
2.本使用許諾書は、日本国の法令に準拠するものとする。また、本許諾に関する一切の紛争は、東京地方裁判所を専属的合意管轄裁判所とする。

付属データ使用許諾書 (Ver1.20, 2020年4月)

第1条 定義
一般社団法人建築設備技術者協会(以下、JABMEE)が提供する下記のデータを総称して付属データと呼ぶ。
2010年版設計用気象データ
(フォルダHASProot/ Weather / Japan/PeakWDの下の全てのファイル)
拡張アメダス気象データ
(フォルダHASProot/ Weather / Japan/RefYearWDの下の全てのファイル)
WEADAC
(フォルダHASProot/ Weather / WEADACの下の全てのファイル)
参考資料データ
(フォルダHASP/Data/Referenceの下のファイル・フォルダ群)

第2条 目的
本使用許諾書は、利用者とJABMEEとの間の、付属データの利用に関する使用許諾等について必要な事項を定める。

第3条 著作権
2010年版設計用気象データ、拡張アメダス気象データ及びWEADACの著作権等の知的財産権は株式会社気象データシステムに帰属する。参考資料データの著作権等の知的財産権の帰属は、それぞれのドキュメントに記載するとおりとする。

第4条 免責事項
JABMEEおよび株式会社気象データシステムは付属データに誤り等の不具合がないことを保障しない。また、付属データの使用に起因して、付属データの利用者又は第三者に生じた損害に関して原因のいかんを問わず一切の責任を負わない。さらに、質問に対する回答、補修、保守について義務を負わない。

第5条 禁止事項
付属データ、その改変されたものまたはそれらの複製物の全部または一部を、第三者に頒布、貸与、譲渡することを禁止する。

第6条 その他
本使用許諾書は、日本国の法令に準拠するものとする。また、本許諾に関する一切の紛争は、東京地方裁判所を専属的合意管轄裁判所とする。

上記、2種類の使用許諾書を確認してからダウンロードへお進みください。

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解説書「HASPの非定常熱負荷計算」の公開について

このたび、HASPの解説書として「HASPの非定常熱負荷計算」を公開することといたしました。
本解説書は、当協会で配布しているHASPプログラムの導入から実行・入力について説明しているほか、非定常熱負荷計算の理論についても具体的かつ理解が深まるよう解説しております。
ぜひとも本書をダウンロードいただき、皆様のHASPの使用に際し、また非定常熱負荷計算を理解する上で参考になれば幸いです。
解説書(PDF)は、下記よりダウンロードください。

HASPの非定常熱負荷計算(0)導入編
HASPの非定常熱負荷計算(1)実行
HASPの非定常熱負荷計算(2)入力編
HASPの非定常熱負荷計算(3)理論・基本編
HASPの非定常熱負荷計算(4)理論・熱応答編

関連ツール

気象データ((株)気象データシステムHP)

簡易入力支援ツールNewHASP_Inp

ASSIST-2(「HASP/ACLD/ACSS」対応入出力支援プログラム)

HASPリリースの経緯ここをクリックして詳細を表示

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